大韓民国 ワールドサミット2014
2014年 08月 09日
大韓民国、ソウル-世界安保に対する関心が高まった時期である2014年8月9~13日、ソウル・ヒルトンホテルにて「平和、安保、開発」を主題にワールドサミットが開催されました。68カ国300名以上の代表団が国家、地域および世界的観点で、この主題について議論する著名な指導者たちの演説を傾聴しました。
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トーマス・ウォルシュ(Thomas G. Walsh) UPF会長は、「UPFのワールドサミットシリーズは、市民団体、民間団体、世界的に偉大な信仰の伝統の代表者と共に平和、安全保障、人間開発の重要な問題を現職国家及び政府を含む高位政府関係者によって包括的に扱うことができるを環境を提供しています。」と伝えました。
世界総会
レソトの国王 レツィエ3世(King Letsie III)は正義と公正性を保障するグローバルガバナンスシステムを中心とした国連の改革と発展のための効果的パートナーシップを要求し、「信頼の不足と緊張の暗雲」が存在することに対し嘆き悲しみました。
サモアのトゥイアトゥア・トゥプア・タマセセ・エフィ(Atua Tupua Tamasese Ta’isi Efi)首相は、海はサモア文化の中心的な要素あるとともに、持続可能性を確保するための人々の伝統的な習慣を説明し、「自然が再生できる持続可能な水準を超えない範囲内で資源を使用しなければならない」と伝えました。
2013年2月、4人の演説者が韓国で開かれたワールド・サミットに出席し、発表の主題について詳しく説明しました。 ボスニアヘルツェゴビナ連邦のジブコ・ブディミル(Zivko Budimir)大統領はクーデターの試みを含むバルカン国家で進行中の「嵐のような平和の時代」を描写し、ブディミル大統領は「真実と自由の道」に引き続き従うという誓いを表明しました。
D.M.ジャヤラトナ(D.M.Jayaratne)スリランカ首相は南アジアに位置した自国の島国が16年間の内戦以後、定着と和解の過程の産物として経験してきた経済成長について語り、昨年と同様に4大宗教が共にする宗教的複合住宅地であるアンブルワ(Ambuluwa)の写真を表示すことによって、宗教間の平和構築に対する献身を表しました。
東ティモールのカイ・ララ・シャナナ・グスマン(Kay Rala Xanana Gusmao) 首相は、激しい戦争以後、ティモール島の人々と隣国インドネシア人の関係を修復するために設立された真実と友好委員会に関する最新の情報を共有しながら「ティモール・レストとインドネシア両国が地域社会と民族間の真の和解と寛容の道を築くことを願っている」と伝えました。
タンザニアのトゥヌ・ピンダ(Tunu Pinda)首相夫人は、アフリカ全域で起きている紛争とこれによって発生する強制移住民及び難民増加に対する解決策を見出す際に体験した困難について話しながら、一部の紛争が終わり、大陸は平和配当を受け始め、世界で最も急速に成長した10カ国のうち6ヵ国はアフリカの国であると述べました。
太平洋島の市民を代表して二名の大統領夫人が演説を共有しました。アディ・コイラ・マラ・ナイラティカウ(Adi Koila Mara Nailatikau)フィジー大統領夫人は、対話と合意による紛争の平和的解決に対するUPFの努力を支持し、平和、開発、安保を増進する上で女性のより大きな役割を求めました。
マーシャル諸島のリウム・アノノ・ロヤック(Lieom Anono Loeak)大統領夫人は、太平洋島諸国の文化、価値体系、そして多様性が平和構築に寄与できる貢献について言及し、「平和は私たちの内面とより高い霊的根源から始まらなければならない」と述べました。 そして、私たちが先頭に立つことで、市民の心も共に動くだろう」と伝えました。
アンワルル・K.チョウドリ(Anwarul K. Chowdhury)元国連事務次長および小島嶼開発途上国担当高等代表は、「平和文化の増進に数十年の人生を捧げ、平和文化の繁栄を増大させる非暴力、寛容、民主主義の価値は、葛藤と暴力から対話と平和に進むための前提条件であり、新しい観点を生み出すだろう」と述べました。
若者たちの声に代わってファッモアナ・パキ(Whatumoana Paki)ニュージーランドのキンギタンガ マオリ王子は、父に代わって何世紀にもわたって土地、慣習そして文化を維持するために努力した人々の意志と、最近イギリス王室との関係が改善し発展した内容を述べました。 そして、国民の伝統的価値、擁護、忍耐、勇気、許し、信仰について説明しました。
世界総会セッションはトーマス・ウォルシュ会長とUPFタジ・ハマド事務総長の司会で進められました。彼らは国連総会議長に彼の代わりにノエル・シンクレア内閣府次官を送ってくれたことに感謝の意を伝えました。これに対しシンクレア大使は、「ジョン・アッシュ(John Ashe)国連総会議長は今日この行事の招待状を受け喜んでいました。議長は、今ここで皆様が行っていることが国連の仕事であるということをご存知であり、私も承知しています。二度と戦争が起きてはならないという決意で、戦争の影の中、国連が結成されました。皆さんはたとえニューヨークから遠く離れていても、皆さんがなさっている仕事は国連、世界総会、今年の大統領がすべき仕事の一部であるということを皆様に知ってほしい」と伝えました。
創設者ビジョン
UPF梁昌植(ヤン・チャンシク)世界会長は、創設者の平和に対するビジョンを結実させるのに役立つワールドサミットシリーズが創設されたことを伝え、出席者を歓迎しました。 ワールドサミット2014は文鮮明総裁と韓鶴子総裁御夫妻が創設した協力機関である世界平和統一家庭連合、世界平和女性連合、ワシントンタイムズ財団、世界日報などの協力を受けました。
世界女性連合の文妍娥(ムン・ヨナ)会長は参加者全体を歓迎し、文鮮明総裁と韓鶴子総裁御夫妻から頂いた平和メッセージの恒久的な価値を再確認するよう求めました。
世界平和統一家庭連合の文善進(ムン・ソンジン)会長は、私たちはここに '神様の下の人類の一家族'として集まりましたと語りました。また、本当の両親の使命である'和合、愛、献身、そして信頼の世界'を建設するための道と、全世界の神様の子供たちと共に歩もうと奨励しました。文善進会長は母であるに韓鶴子総裁に代わって創設者演説を代読しました。演説の内容は家族、超宗教協力、グッドガバナンス、世界的協力、マスメディアの責任、女性時代、世界中の人々の心を集める実質的な方法を強調しました。私は皆さんに世界平和の新しい世界を建設する新しい挑戦を受け入れるようお願いします。そして、私たち皆一丸となって立ち上がりましょう。私たちはともに神様のもとの人類一家族になりましょう」と伝え演説を終えました。
アメリカに焦点を当てた会議
数十年間アメリカ大陸に集中してきた文鮮明総裁と韓鶴子総裁の概要が世界総会に続いて紹介されました。2名の参加者が総裁御夫妻が米国に残された遺産について説明しました。マイケル·バルコム(Michael Balcomb)世界平和統一家庭連合(FFWPU)、米国協会長は、1965年の文総裁の米国巡回に同行した内容について話しました。当時、文総裁はアメリカ全域を巡回しながら祈祷する場所として「聖地」を選定してくださいました。 アレクサ·ワード(Alexa Ward)世界平和女性連合(WFWP)世界副会長は、文総裁様と韓総裁御夫妻が祈られた場所、祝福式典を開催された場所、大衆演説をされた場所、彼らの遺産を相続していくために創設した機関の写真を含む概要を示しました。ワシントンタイムズのラリー・ビーズリー(Larry BEASLEY)社長とダン·バートン(Dan Burton)元米国下院議員は信仰、家族、自由、奉仕の国家の首都にて声を荒げることについて話しました。
2名の南米諸国元大統領は、文総裁御夫妻が平和と開発を促進する上で重要な役割でると考えていた自国の見解を共有しました。 ウルグアイのフリオ・マリア・サンギネッティ(Julio Maria Sanguinetti)元大統領は、平和と世界、教育と労働の努力だけが我が民族を成長させることができると述べながら、より良い世界に対する共通のビジョンについて言及しました。
ルイス・フェデリコ・フランコ・ゴメス(Luis Federico Franco Gomez)パラグアイ元大統領は、文総裁は、パラグアイの大きな未来を見据え、住民の生活水準を向上させる開発事業投資のための最適地域に指定されたと述べながら、文総裁のこもようなビジョンを共有すれば、半乾燥西部地域の人口が希薄なチャコ地域の発展への期待は大きいと伝えました。
ラシエラ・ロンパニ・デ・パチェコ(Graciela Rompani de Pacheco)元ウルグアイ大統領夫人は、「平和、安保、人間開発は、古くからの人類の関心事であった」と伝え、国と自身の家庭の発展のための努力が必要である」と強調しました。
ヨーロッパとユーラシアに焦点を当てた会議
世界平和と安保に対する憂慮は最近ウクライナに集中しています。そしてサミットの2日目、ヨーロッパとユーラシアを中心としたパネル会議が行われました。アナトリー・トルストウホフ(Anatoly Tolstoukhov)ウクライナ元閣僚は、自国が直面している課題を韓国が経験した内容と比較しながら、そして文総裁の自叙伝である「平和を愛する世界人へ」に登場する言葉に触れ、ウクライナの文明化的任務は、人類と世界の利益のために欧州とユーラシアの価値を統合することであると伝えました。
スタニスラフ・シュシケビッチ(Stanislav Shushkevich)元ベラルーシ最高会議議長とラヒム・ヒュセイノフ(Rahim Huseynov) 元アゼルバイジャン首相は、独立の過程を計画する上で自国が直面した課題について語りました。
そしてエルナ・ヘニコ・ショップグス(Erna Hennicot-Schoepges)前ルクセンブルク国会議長とアイスランド国会副議長のアイスランドのシリヤ・デグ・ガナーズドッター(Silja Dogg Gunnarsdottir)国会副議長の演説を想起させ、隣国と関わる小さな欧州諸国の経験から得ら洞察力を共有しました。
アフリカと中東に焦点を当てた会議
今回のセッションはアントニオ・テテ(Antonio Tete)国連アフリカ連合常任監査官の発表で始まりました。テッテ常任監査官は、大陸における平和、開発、繁栄のための努力は、きっと挑戦なしに成し遂げられなかったはずです。そしてこのような分野で偉大な業績を生み出したアフリカ所有の先導的機構とイニシアチブの結果は我々に力を与えていますと伝えました。
ディオンクンダ・トラオレ(Dioncounda Traoré) マリ元大統領は、アフリカ各地の紛争を検討し、平和と安保なしには発展がなく、反対に発展がなければ平和と安保がない」と説明しました。ケニアのマリー・ムビロ・キムル(Mary Mbiro Khimulu)ユネスコ大使は、宗教の立場から見たケニアとナイジェリアで発生した殺人事件について言及しながら、暴力的事態が発生するのは宗教的伝統ではなく、他人に被害を加える目的で宗教を乱用してはいけないと強調しました。
イスラエル希望の橋修道院のラビ・エドガー・アラン・ポッヘン・ノフ(Edgar Alan Pochne Nof)氏によれば、超宗教祝祷は平和のために実践できる最も善なる祈祷方法だと伝えながら、イスラエル北部で先日行われた集会の写真を共有しました。UPF中東運営委員会のマイケル・ジェンキンス(Michael Jenkins)委員は文総裁よって10年以上進行されたイスラエルおよび周辺地域超宗教巡礼について語りました。
アジア太平洋地域に焦点を当てた会議
文総裁は平和のための発展を図るグローバル交通網の一環として、日本と韓国を結ぶトンネルを構想しました。 キム・ビョンス世界平和トンネル財団(World Peace Tunnel Foundation)理事長と日本大東文化大学名誉教授の永野慎一郎 (Shinchiro Nagano) 名誉教授は、このような文総裁の構想を実現させるためのプランを発表しながら東アジア紛争に関する歴史的分析をヨーロッパの歴史に代入し、類似点を説明しました。また、解決のための実際の段階を簡単に説明しながら、何もしなければ平和は訪れないと伝えました。
ロシア科学アカデミー経済研究所センター長のゲオルギー・トロラヤ(Georgy Toloraya)氏は、太平洋地域の新しい挑戦について話しながら安保構造、信頼構築方案、予防外交、紛争解決メカニズムに対する疑問を提起しました。
バルミキ·プラサド·シン(Balmiki Prasad Singh)元インドのシッキム州知事 B.K. モーディ(B. K. Modi)シンガポールグローバル市民フォーラム議長兼設立者は平和と発展に対する南アジアの観点について共有しました。
平和と発展のための宗教
永遠な平和のための基盤は人間の心の中に存在し、神様は平和の究極の源泉だという創設者たちの信念に従い、宗教指導者たちの祈祷でサミットの幕が上がり、最後のパネル討論は平和と開発のための宗教の関連性を扱いました。
スリランカとインドの演説者たちの仏教およびジャイナ教についての説明の後、宗教指導者は自国のイニシアチブについて説明する時間を持ちました。コロンビアでは武力衝突を解決するための段階であり、カナダでは、多様な信仰共同体の青年たちと係わる地域社会改善プロジェクトがあり、スイスでは宗教間の対話が進行中である伝えました。アルゼンチン出身のユダヤ人指導者は信仰者間の相互受け入れの必要性について話し、米国のあるキリスト教指導者は、人々がより良くなるようにすべての宗教の共通の抱負について話しました。
何名かの講演者らは2000年度、国連にて文総裁が明らかにしたとおり、国連と連携した超宗教協議会によって促進された世界問題に対する点の洞察力と知恵の必要性を主張しました。フィリピンのホセ・デベネシア(José de Venecia Jr.)元下院議長、IAPP共同議長およびアジア政党国際会議(ICAPP)常任委員会議長は、UPFが国連体制内で創設しようとしている超宗教協議会について情熱的に発表し、セッションにわたって聴衆の熱い反応をわき上がらせしました。
韓国外交協会の鄭泰翼(チョン・テイク)名誉会長は、「宗教間の平和なしに平和はありえない」と伝えながら、「世界中で多発している葛藤が宗教の紛争と関連しており、宗教間の葛藤だけでなく宗教内部の極端主義集団間の葛藤ともつながっている」と伝えました。
国連文明の同盟(Alliance of Civilizations)高位代表のナッセル・アブドゥルアズィズ・アル・ナセル(Nassir Abdulaziz Al-Nasser)氏は宗教と文化間の対話の必要性を支持する声明書を会議に送り、ブトロス・ブトロス=ガーリ(Boutros Boutros Ghali)元国連事務総長は、現在、国連の活動を支える市民社会施策に対する感謝の意を表しました。
UPF世界会長のトーマス・ウォルシュ(Thomas G. Walsh)氏は、「ガザ、シリア、ウクライナ、東アジアのような地域に住む人々は、危機を解決しようという効果的な努力を見せていない」と述べ、「多くの人々が葛藤予防と平和構築のための新しいパラダイムを受け入れている」と伝えました。そして、「UPFとワールドサミットは21世紀の平和に向け信頼でき、革新的アプローチを提供するイニシアチブとして認識されている」と述べました。
創始者追慕記念式
8月12日、清心平和ワールドセンターにて「許しなさい、愛しなさい、一つになりなさい」を主題に創始者追慕記念式が開かれました。韓総裁は「天の父母様の解放、人類救援、平和世界実現」のために全生涯を捧げられた文総裁の献身を強調されました。
ダン・バートン(Dan Burton)元米国下院議員は、オリン・ハッチ(Orrin Hatch)米国上院議員は文総裁が税金訴訟によって投獄された際のメッセージを代わりに伝えました。そして、ハッチ上院議員は、「私は共産主義と不道徳に反する文総裁のお堅い態度によって総裁が不当な待遇に処されたと信じます」と結論づけました
その後、午餐の場にて、フリオ・マリア・サンギネッティ(Julio Maria Sanguinett)ウルグアイ元大統領は文総裁の「対話の支持、家族強化のための努力、反対意見を持つ人々に手を差し伸べる個人的な事例」に対し感謝の意を表しました。「私は総裁が残された遺産が南米と世界中で続くと信じています」と断言し、「私たちは皆、平和を切望し、その目標に向かって進んでいきます」と付け加えました。
所感
ジーナ・デ・ベネシア(Gina De VENECIA) フィリピン下院議員は、多くの女性たちが直面している虐待および差別問題を解決するための人道主義的努力について触れながら、平和構築における女性たちのさらなる参加が必要であると強調しました。
駐在ネパール元日本大使の水野達夫氏は、サミットの参加者の多様性と全般的な質の高い演説者の共有内容について賞賛しました。
マリア・ド・カルモ・シルヴェイラ(Maria do Carmo Trovoada Silveira)元サントメ・プリンシペの首相は、和解、均衡、和合を含む「肯定的平和」と普遍的共通の利益を強調し、今回のワールドサミットがアフリカはもちろん、全世界の発展途上国におけるより大きな発展とグッドガバナンスへの進展へ大きな貢献をするだろうと伝えました。