趣意文
天運の祝福が訪れている韓半島で今、第24回ソウル・オリンピック大会が全世界の人々の賛美と関心の中で成功裏に進行していることを全人類とともに祝賀してやみません。
今日まで、世界人類は理念と国境、宗教と人種の障壁を乗り越えることができないまま、葛藤と戦争の中に苦悶してきました。人間は本来、霊肉両面を持った存在であり、体育競技を中心とした近代オリンピック大会が、世界和合の手本となる外的な祭典として意義があるとすれば、今や健全な精神世界、ないしは霊的な啓発を通じての人類共同体の内的な和合と調和の手本が、より切実に求められています。
荒廃した人類の精神文化を収拾し、人間の幸福のための真正なる価値を見いだし、神と人間と万物が調和をなす平和な新しい文化世界を創建すべき歴史的な課題を前にして、私は、全世界の学者、芸術家、宗教人、言論人、経済人、政治家、スポーツ人、青年指導者等が"地球村"の家族の一員として一つの場に集い、スポーツはもちろん、人類和合の知恵と経験を結集する、『世界文化大祝祭』すなわち人類の総合文化オリンピックを開催することを提唱致します。
超国家、超イデオロギー、超宗教、超人種的理想の実現が目標であるこの運動は、既に私の提唱で、過去40年間、世界の著名な教授たちが中心になった学問相互間の調和と統一および絶対価値を探索するあらゆる種類の学術会議、青少年たちの正しい価値観の定立とその実践のための世界大学生連合活動、および世界宗教青年奉仕活動、宗教団体間の対話と和合を目標とした宗教指導者会議、言論の正しい役割とその責任のための世界言論人会議、国際救援友好財団の世界的な救護奉仕活動、世界平和のための頂上会議、"地球村"の全体利益と新しい金融秩序のための国際金融指導者会議、国際芸術家会議とその活動など、世界的規模で多様な活動を展開しながら、その基盤を造成してきました。
このような精神は、特に去る1976年9月18日アメリカの首都ワシントンで30万の五色人種が集まり開催した平和のための祭典、および1983年12月18日世界72か国の世界平和教授協議会代表がソウルに集まり採択した『新文化創建のための宣言』に継承され、今日、第24回ソウル・オリンピックが開催される歴史的な時期に合わせて、世界120か国の国家から訪れた代表たちと志を集め『世界文化大祝祭』の開催を提唱することになった次第です。
私はこの第1回大会を来る1990年9月18日から2週間、大韓民国ソウルで開催することを提議し、3年ごとに人類の総合祝典として継承していくことを提案するものです。
私たちの前に到来するであろう新しい文化世界は、青年たちが主軸になり多様な地球星の文化を花開かせる真の愛の心情文化世界です。私はこのように世界の若者たちが力を競い、世界の知性が和合の知恵を結集する平和祝典の大広場を通じ、人類大同の精神が具現することを望みます。
世界の学術・宗教・言論・芸術家たちがそれぞれの知識と知性、美の競演を通じ、真の愛の心情文化世界のための経験と知恵を共有し、さらに進んで世界の人々がその恩恵を共に分かち合えるように努力する人類大和合の場が準備されることを期待致します。
さらにその場は「人類は一つの兄弟姉妹」であることを念願する若者たちが理想家庭をなし新しい出発をする祝福の機会として、その意味を見いだします。人種を超越した新しい真の愛による世界一家庭理想こそ、平和世界の具現と直結するものです。この理想に同意し、自ら願い出る世界の善男善女たちが集って、神と人類の平和の名の下に結婚し、永遠なる夫婦となり、退廃した社会にあって正しい倫理を実践し、世界の前に道徳の模範を示すことにより、真の愛が結実する理想的な家庭、社会、国家、世界の指標となることを求めるものです。
神の御旨であり、人類平和の夢のための「世界文化大祝祭」の開催にすべての地球人の参加と声援を期待するとともに、特にこのたび、オリンピック大会を開催している韓国国民は天運が要求する時代的使命を自覚し、祖国統一と平和世界建設の先頭に立たなければならないものです。
大韓民国ソウルにて 1988年9月27日
『世界文化大祝祭』創始者 文 鮮 明
『世界文化大祝祭』120か国創立準備委員会